名古屋キャバクラ店放火
名古屋市中村区のキャバクラ店が放火され、男女3人が死傷した事件で、愛知県警中村署捜査本部は20日、放火に関与した疑いが強まったとして、山口組弘道会系元組長、池本賞治容疑者(46)ら4人を殺人と殺人未遂、現住建造物等放火の疑いで再逮捕した。
ほかに再逮捕したのは、同元組員、又村光俊(34)、同組員、浅利英勝(34)の両容疑者と別の売春防止法違反事件で起訴された無職、松屋誠容疑者(25)。
4人の再逮捕容疑は昨年9月3日午前0時46分ごろ、同店内でペットボトルに入れた油をまいて火をつけ、従業員ら3人を死傷させた疑い。
県警によると、池本、浅利両容疑者は再逮捕容疑を否認、又村容疑者は認めている。松屋容疑者は「車に池本、又村両容疑者を乗せて現場に行った」と供述しているという。県警は池本、又村両容疑者が放火の実行犯で、松屋容疑者が運転手役とみて裏付けを進める。
県警は、同店が「みかじめ料」と呼ばれる暴力団への用心棒代を支払っていなかったことが、JR名古屋駅近くの一帯を縄張りとする弘道会系組織とのトラブルにつながった可能性があるとみている。
県警は4月、火災の約2時間前に店で暴れるなどしたとして、池本容疑者ら6人を逮捕。名古屋地検は20日、6人のうち池本、浅利両容疑者ら3人を器物損壊罪などで起訴し、又村容疑者ら3人を処分保留とした。