キャバクラは本当に「楽しくなくなった」のか?
成田悠輔のX投稿がバズり! キャバクラは本当に「楽しくなくなった」のか?
〈キャバクラの何が楽しいのかわからないので試しに行ってみた。何が楽しいのかさらに全くわからなくなった〉
エール大学アシスタントプロフェッサーの成田悠輔氏のXのポストが先日バズっていた。
同意コメントもそこそこあって、〈知らない女性に事情聴取されながらお酒飲んでお金を払うシステムが意味不明です〉〈話が盛り上がらなくて「トーク力ない自分には縁のない場所だ」と思って冷めました〉……。
中には〈あれは客が嬢を接待する営業形態なので、その適性がある人が楽しめるトコロ〉〈疲れたおっさんが嬢に愚痴をこぼしたり自慢話したりして精神をリフレッシュさせる介護施設〉なんて自虐コメントも。
東京・歌舞伎町の20代キャバクラ嬢はこう話す。
「愚痴は共感するふりをして聞くだけなんで、むしろ楽。トーク力だって必要ない。盛り上げるのがうまい人って、話題の振り方なんです。特にウケも狙わず、若い子でも分かるグルメとか普通の会話から始める。誰もついていけないマニアックトークとか、笑えない下ネタを延々とされても、盛り上げようがない。それで〈楽しくない〉とか言われても……」
成田氏はどうか知らないが、そりゃそうか。別の六本木の20代キャバ嬢もこう口を揃える。
「遊び慣れている男性は皆さん、〈楽しそうにしている女の子を見るのが楽しい〉って言いますよね。逆に〈俺は客。どう楽しませてくれるの?〉みたいに上から来られると、こっちだって素直に〈楽しんでもらいたい〉と思えなくなる」
もっとも客の“適性”の問題だけじゃなさそうだ。夜の世界に詳しい犯罪ジャーナリストの田代篤氏がこう言う。
「そもそも対面のコミュ力が下がっているSNS世代の若い女性に、キャバ嬢はハードルが高い。そのうえコロナ禍で、コミュ力があるキャバ嬢は嫌な客を相手にしなくて済む、もっと割のいいパパ活に流れていった。実際、キャバクラより稼ぐ子もいますからね」
歌舞伎町の30代黒服もこう明かす。
「客の話に合わせようとか、盛り上げようという気もない、コミュ力の低い女の子、確かに増えている感じです。隣に座ってお酒をつくって、あとは黙って話を聞くだけの放置プレーだったり。人手不足だから使っていますけど、まだ〈コミュ障を何とかしたい〉って面接に来る子の方が、一生懸命さがあるぶん、マシ」
本当に楽しくなくなったのか、試しに行ってみますか。